硬毛化と増毛化とは?【医療脱毛のリスクをなくす方法を医師が解説】

硬毛化と増毛化とは?【医療脱毛のリスクをなくす方法を医師が解説】

  • update最終更新日2024.02.26
  • schedule公開日2020.11.30

「医療脱毛をすると、硬毛化や増毛化のリスクが心配」というお悩みを抱えていませんか?

永久脱毛してツルツル肌を手に入れるためには、できるだけ肌トラブルは避けたいですよね。

硬毛化や増毛化を防ぐには、「出力の強い医療レーザーを使用している」「肌質や毛質に合わせて医療レーザーを使い分けている」といったクリニックを選ぶことがポイントです。

そこでこの記事では、硬毛化・増毛化の原因や治し方を医師が詳しく解説しています。

この記事を読むことで、硬毛化と増毛化のリスクに悩まなくなるでしょう。

硬毛化(こうもうか)とは

硬毛化(こうもうか)とは

硬毛化(こうもうか)とは、脱毛の施術を受けた毛が施術前よりも太く硬い毛に変わる現象のことです。

たとえば、施術前は薄くて細い産毛だったものが、ワキ毛(脇毛)やアンダーヘアのような硬い毛に変わってしまうような状態を指します。

硬毛化の原因は、今でも医学的根拠による解明がされていません。ただ、毛根が完全に破壊されずに、レーザーの熱で活性化されることが原因ではないかと考えられています。

なお、硬毛化は一時的なものであり、数ヶ月で自然と改善される場合もあります。もしも継続的に症状が続く場合は、医療脱毛を受けたクリニックや医師に相談し、適切な処置を受けることが大切です。

増毛化(ぞうもうか)とは

増毛化(ぞうもうか)とは

増毛化(ぞうもうか)とは、施術後に毛量が減るのではなく毛の本数が増えてしまう肌トラブルのことです。

発毛がない毛穴から毛が生えることで、脱毛前よりもムダ毛が増えたように感じてしまいます。

増毛化も硬毛化と同じように、医学的根拠による解明はされていません。ただ、医療脱毛で毛根周囲組織が破壊されず、逆に活性化したことで増毛化が起きると考えられています。

硬毛化・増毛化の原因は解明されていない

硬毛化・増毛化の原因は解明されていない

硬毛化・増毛化の原因は、まだ医学的にはっきりとは解明されていません。現時点で考えられる原因としては、レーザーの熱エネルギー不足が挙げられます。

レーザーの熱エネルギーが不足していた場合、毛根が完全に破壊されず、一時的に硬毛化・増毛化する可能性があります。破壊しきれなかった毛根や発毛組織がレーザーの刺激によって逆に活性化し、毛が太く硬くなってしまう現象です。

レーザーの熱エネルギーが不足してしまう要因は、以下の2パターンが挙げられます。

  • 毛のメラニン量が薄い……毛のメラニン色素が少ない場合、メラニンに反応するレーザーが十分に吸収されず、熱エネルギーが毛根に届かないことがあります。
  • 毛根が深い……毛根がレーザーの届く深さよりも深い場合、熱エネルギーが毛根まで十分に届かないことがあります。

上記のパターンを避けるためには、メラニン色素に左右されない脱毛方法を選んだり、波長が長く深い毛根にまで届くレーザーを選んだりするとよいでしょう。

硬毛化・増毛化しやすいのは産毛がある部位

硬毛化・増毛化しやすい部位は、色素の薄い産毛が生えている部位です。

前述の通り、毛のメラニン色素が薄いと、レーザーが十分に反応せず毛根を破壊できない可能性があります。レーザーは黒いメラニン色素に反応しやすいですが、産毛のような薄い毛には熱が伝わりにくい特徴があるからです。

そのため、産毛のような薄い毛ほど硬毛化になりやすいといわれています。とくに硬毛化になりやすい部位は下記の5つです。

  • ・肩
  • ・背中
  • ・お尻
  • ・二の腕
  • ・襟足(うなじ)

逆に、ワキ(脇)や脚など、産毛以外の部位を脱毛する場合は、硬毛化・増毛化のリスクは低いといえます。

硬毛化・増毛化になりやすい人は100人に1人

硬毛化・増毛化になる確率に関するデータはさまざまあります。

世界規模のデータでは7〜8%ですが、日本のクリニック統計では1%程度で、硬毛化・増毛化になりやすい人は「100人に1人」の割合です。

世界と日本の統計でこれだけ差があるのは、統計時に使用していたレーザーの違いや、毛質や肌質に違いがあるからだと考えられます。欧米人に比べ日本人の毛は黒くメラニン色素が濃いため、硬毛化・増毛化のリスクは世界統計よりも低いのです。

硬毛化・増毛化した場合の治し方4選

硬毛化・増毛化した場合の治し方4選

硬毛化・増毛化するリスクは低いとはいえ、ゼロではありません。万が一、硬毛化・増毛化してしまったとしても、慌てず適切に対処すれば治せるので安心してください。

硬毛化・増毛化した場合の治し方は、主に以下の4つの方法が挙げられます。

  • ・自然に治るまでレーザーを照射しない
  • ・硬毛化した部位だけ針脱毛をする
  • ・照射するレーザーの出力を上げる
  • ・脱毛機器の種類を変更する

以上の方法について、順に解説します。

自然に治るまでレーザーを照射しない

意外に思われるかもしれませんが、自然に治るまでレーザーを照射せずに放置していると、硬毛化・増毛化が落ち着く可能性があります。

むしろ、毛質に合っていないレーザーを当て続けると毛根が刺激され続け、かえって悪化するかもしれません。硬毛化した毛が自然に抜け落ちると、新しい細い毛が生えてくる可能性があるので、自然治癒まで放置するほうがよい場合もあります。

硬毛化した毛は通常の毛よりも毛周期が長くなるため、抜け落ちて次の毛が生えてくるまでの期間は普通よりも長めに見たほうがよいでしょう。

およその目安として、半年〜1年ほど見ることをおすすめします。半年~1年も待てないという方は、このあと紹介する他の方法を試してください。

硬毛化した部位だけ針脱毛をする

針脱毛(ニードル脱毛)という脱毛方法であれば、硬毛化・増毛化した毛も綺麗に脱毛できます。直接毛穴に絶縁針を通し、通電して脱毛する方法のため、毛のメラニン色素に左右されないからです。

確実に1本1本脱毛することを最優先するのであれば、おすすめの方法です。

しかし、針脱毛には以下の3つの大きなデメリットがあります。

  • ・痛みがかなり強い
  • ・料金がレーザー脱毛より高い
  • ・毛1本1本の処置になるので時間がかかる

もちろん個人差はありますが、針脱毛にはかなりの痛みが伴います。

痛みに弱い方や時間や予算に限りがある方は、次に紹介する方法がおすすめです。

照射するレーザーの出力を上げる

レーザーの熱エネルギー不足が硬毛化の原因だった場合、レーザーの出力を上げると解決する場合があります。レーザーの出力を上げることで、前回は破壊しきれなかった毛根も破壊できる可能性があるからです。

ただし、出力の上げすぎは危険なので限度があります。

国民生活センターの報告によると、硬毛化の改善のために強いレーザーを当ててやけどを負ったという過去の事例もあります。

参考:なくならない脱毛施術による危害|国民生活センター
「【事例6】レーザー脱毛による硬毛化の改善のために強いレーザーを当て、やけどを負った」参照

このような事故を防ぐためには、むやみに強いレーザーを当てるのではなく、一人ひとりの肌状態をしっかり診断しながらレーザーの出力を調整してくれるクリニックを選ぶことが大切です。

脱毛機器の種類を変更する

硬毛化・増毛化した場合、脱毛機器の種類が合っていない可能性があります。その際は、照射する脱毛機器を変更すると治る可能性が高いでしょう。

医療脱毛の脱毛機器にはさまざまな種類があり、まずレーザーの照射方法には熱破壊式蓄熱式の2種類あります。

それぞれの特徴は以下の表の通りです。

熱破壊式 蓄熱式
照射方法 高出力のレーザーで毛根の発毛組織を破壊する照射方法 低出力のレーザーで毛根のバルジ領域(毛の生成を促す司令塔)のみ破壊する照射方法
特徴 ・脱毛効果を実感しやすい
・短期間で効果が出る
・濃く太い毛の脱毛が得意
・痛みを感じにくい
・効果が出るまで時間がかかる
・産毛の脱毛が得意

ルシアクリニックでは熱破壊式を採用しています。毛根の発毛組織へ直接アプローチして破壊するため、短期間で脱毛効果を実感できるでしょう。

また、医療脱毛レーザーは照射方式の違いだけでなく、照射するレーザーも3種類あります。アレキサンドライトレーザーダイオードレーザーヤグレーザーの特徴を以下の表にまとめました。

アレキサンド
ライト
ダイオード ヤグ
波長の長さ 755㎚ 800㎚ 1064㎚
特徴 ・日本人の肌と相性がよい
・濃い毛の脱毛が得意
・毛穴の引き締め効果も期待できる
・幅広い毛質にアプローチできる
・短時間で強いパワーで照射できる
・深い皮下組織までレーザーが届く
・メラニン色素に左右されにくい
・産毛や根深い毛まで幅広く脱毛

硬毛化・増毛化した毛におすすめのレーザーは、根深い毛やメラニン色素の薄い毛にも対応できるヤグレーザーです。

硬毛化・増毛化が気になる方は、状況に応じてヤグレーザーの照射も可能なクリニックを選ぶとよいでしょう。

医療レーザーの種類については、下記の記事でも詳しく紹介しています。

参考記事:【知らないと損!】熱破壊式レーザーと蓄熱式レーザーの違いを解説▶︎

ルシアクリニックの硬毛化と増毛化への対処

ルシアクリニックの硬毛化と増毛化への対処

ルシアクリニックでは、増毛化と硬毛化を防ぐために下記の対応をしています。

  • ・肌質や毛質に合わせて3種類の医療レーザーを使い分ける
  • ・技術の高い医療従事者が施術を行う

順番に紹介します。

肌質や毛質に合わせて3種類の医療レーザーを使い分ける

ルシアクリニックでは、施術を受ける患者様の肌質や毛質に合わせて3種類の医療レーザーを使い分けています。

ルシアクリニックで採用している脱毛機器はジェントルマックスプロジェントルレーズプロベクタスの3種。

各脱毛機器の照射可能なレーザーは次の通りです。

  • ・ジェントルマックスプロ……アレキサンドライトレーザーとヤグレーザー
  • ・ジェントルレーズプロ……アレキサンドライトレーザー
  • ・ベクタス……ダイオードレーザー

硬毛化・増毛化した毛には、根深い毛や産毛にも対応できるヤグレーザーが効果的です。

看護師が患者様の毛質と肌状態を確認し、適切なレーザーを照射します。看護師の目視確認以外にも、肌のトーンとメラニンを確認する機器も取り入れているため、安心して医療脱毛が受けられます。

また、3種の医療レーザーを使い分けることで得られるメリットは、硬毛化・増毛化の改善だけではありません。

他にも、下記の3つのメリットが挙げられます。

  • ・肌トラブルを防げる
  • ・効率的に脱毛できるため最短で効果が実感できる
  • ・黒くて太い毛だけではなく、色素が薄い産毛も脱毛ができる

あなたの肌質や毛質に合わせて施術が受けられるクリニックは少数です。肌トラブルのリスクが心配な方は、お気軽にご相談ください。

ルシアクリニックで採用している脱毛機器については、下記の記事でも詳しく紹介しています。

参考記事:【医師監修】ジェントルレーズプロとジェントルマックスプロの違いを解説▶︎

参考記事:脱毛機器【ベクタス】について医療脱毛の医師がわかりやすく解説▶︎

技術の高い医療従事者が施術を行う

硬毛化や増毛化になる原因の1つに、施術者の技術不足があります。

ルシアクリニックでは技術の高い医療従事者が施術を行っているため、硬毛化や増毛化などの肌トラブルが起こらない環境を作っています。

施術前には医師による診察も行っているので、安心して施術が受けられるでしょう。

また、硬毛化や増毛化などの肌トラブルが起きたとしても、無料で医師の診察やお薬の処方が受けられるのでご安心ください。

硬毛化と増毛化が不安ならルシアクリニックにご相談ください

硬毛化と増毛化が不安ならルシアクリニックにご相談ください

硬毛化や増毛化は、医学的根拠のある原因が解明されていないため不安になると思います。

ルシアクリニックでは、無料カウンセリングを常に受け付けています。そこでは、医療脱毛の不安や肌トラブルのリスクを相談することが可能です。

また、硬毛化や増毛化など肌トラブルが起きたとしても、無料で医師の診察とお薬を処方します。

硬毛化や増毛化が心配で医療脱毛を踏み出せない方は、ルシアクリニックまでご相談ください。

無料カウンセリングを受けてみる▶︎

医師 小原 直樹

記事の監修者

ルシアクリニック 医師小原 直樹

経歴

  • 岡山大学医学部医学科 卒業
  • 川崎医科大学附属病院 初期研修医
  • 川崎医科大学附属病院 形成外科 入局
  • 福山市民病院形成外科 勤務
  • 独立行政法人国立病院機構福山医療センター形成外科 勤務
  • 大手美容皮膚科・美容外科クリニックで院長を歴任
  • ルシアクリニック 勤務

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